住宅は、最も多くの人が建築に触れる接点です。
今回は、住宅を建てることにフォーカスした、話題の書籍を5冊ほど読み込み、共通している大切なことをまとめてみました。
これから住宅を建てたいと思っている人に向けては、色々な書籍を読む 手間が省けて時短になると思います。
また、一級建築士、技術士で不動産会社でも勤めた経験のあるペンギンが独自の目線で解説を加え、建築に詳しくない方でも分かりやすいように解説します。
今回、参考にしたのが下記の5つの書籍です。(個人的な感想も一緒に添えて紹介します。)
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後悔しない家づくりのすべて Kindle版 著者:げげ
⇒読みやすく、家づくりの最初に読むのにとてもおススメ
住まい大全 ずっと快適な家の選び方、つくり方、暮らし方 Kindle版 著者:平松 明展
⇒若干、高機能住宅推しが過ぎる感もあるが、具体的な数値が多く。イメージがしやすい。
家を建てたくなったら Kindle版 著者:丹羽 修
⇒網羅的に書かれているし、家づくりの場所ごとの個別アドバイスある。情報量は多い。
プロ建築士が絶対しない家の建て方 Kindle版 著者:YouTube不動産 印南和行
⇒失敗例など、「これはやらない方がいい」の情報多い。家づくりの要点を抑えられる。
間取りの方程式 Kindle版 著者:飯塚 豊
⇒建築学生・初学者向けのため、情報量が多く、専門外の人には少しきついが、内容が濃く面白い。
「建てる」と「借りる」の正解は?
まず、そもそも家を建てることについて、各書籍では合理性だけを考えると家を建てることが「正解」とは言っていないように思います。
基本的に家を建てる時のための書籍なので家を建てることに肯定的です。
しかし、それは、家を建てることへの「思い」が籠もっていることに優位性を見ています。
それは、暗に合理性だけを考えると賃貸等で暮らす方が、優位であると結論付けているように思います。
そして、ペンギンも同じ考えです。
変化が激しいこの時代においては、ローンを組んで家を建てることは、「自分の生きる選択肢」を狭める行為であり、合理的とは言えないと考えています。
一方で、住む場所を自分の手で作ることは、合理性を超えた価値があります。
そして、家を建てることは広義には「不動産投資」です。
投資にはリスクがあり、リターンがそのリスクに見合うかを判断しなくてはいけません。
後悔しない家造りの出発点は、その理解から始まります。
「建てる」と決めたら最初にすることは?
次に、家を建てることに決めたら最初にするべきこととして、「自分の暮らし」を見直す・整理することが挙げられています。
家造りは、自分のしたい暮らしを形にする行為であり、自分の価値観がそのまま反映されます。
各書籍ともにここが1番大事な事としていて、無駄な出費を防ぐ為にも、価値観を整理するべきと述べられています。
どの書籍でも振り返るための、チェックシートが書かれているので、参考にされると良いです。
チェックシートの一部例は下記のような内容です。
・家族の構成(将来希望含む)、家族個別の1日のスケジュール(平日・土日)
・友達を家にどのくらいの頻度で呼ぶか、呼びたいか
・買い物頻度や特徴
・料理、片付け、掃除が好きか?
・部屋に物が多いか?
・庭は好きか?どんな活用をしたいか?
・仕事/趣味は、家出するか?
・仕事/趣味で使う道具は何か?
・今までの暮らしで良かったこと、悪かったこと
一番気になる「間取り」はどう考える?
間取りについては、上記の暮らしの振り返りを基に、
自分の日々の動き方を観察・研究したうえで、決定するとよいとされています。
例えば、水回りが近いと便利ということで、キッチンと洗濯機を近接して計画したとして、実際に家事が楽になるかというとそうでもありません。
洗濯機は全自動化が進んでおり、ボタンを押したら、あとはほぼ近づくことはなく、キッチンと近いというメリットは1度しか得られません。
であれば、家事の内容ごとに区切り、自分が楽な配置を考えるのが良いでしょう。
こちらの内容も、各書籍ほぼ同様な内容で書かれていて、「家を建てたくなったら Kindle版 」では、各部のワンポイントアドバイスが記載されていて、「なるほど」と思う内容も多くあるのでお勧めです。
家づくりの「賢いお金の使い方」は?
費用に関する内容で共通しているのは、建物の主要構造部や 外壁断熱にお金をかけるべきで、内装屋設備に関してはその次にお金をかけるべきとされています。
こちらについても ペンギンも同じ意見です。
地震の多い日本において 地震に対する備えは絶対に必要なもので、ここに関してお金をかけるべきであることは、異論はあまりないでしょう。
また、安定した温湿度環境は長くする 家にとっては重要な要素とされています。
こちらについても 全ての書籍で優先してお金をかけるべきとしています。
「後悔しない家づくりのすべて Kindle版」では、断熱性能の目安となる「国の基準、G1、G2」として3つがあり、ランニングコスト低減や健康的な生活のため、G2レベルを目標として、最低でもG1レベル以上とするべきとしています。
また、断熱については、正しく行わないと、結露が発生し、断熱材や壁材を痛めてしまうということも、共通して書かれており、特に、「外断熱工法」を考えなしに使用している場合が危険としています。
本来、外断熱は RC造に適用される断熱なので流行りに乗らずよく検討して見る必要があると思います。
その他に、お金の使い道として家具や外交の分は 建物 費用とは別に あらかじめ 残しておくことが トータルの費用をバランスでよく使う手段として紹介されています。
また、検討せずに採用すると無駄にお金をかけてしまうことになるものリストとして下記が共通的に書かれています。
・ふたつ目のトイレ(なくても困らない。本当に要るか再検討)
・来客用の駐車場(ほとんど使わない。)
・用途の無いバルコニー(メンテナンスが大変。物干しも別の場所があれば、その方がいい)
・タッチレス水栓等自動化されたもの(壊れるし、自分の使いたい量などが調整しづらい)
まとめ
「建てる」と「借りる」の選択
- 合理性 vs. 感情的価値: 家を建てるという決断は合理性だけでなく、感情的な価値にも大きく依存しています。将来の変化に対応しやすい賃貸と比較して、家を建てることは固定されたコミットメントを意味しますが、それには所有する喜びや自由度という、合理性を超えた価値があります。
家づくりを始める前に
- 自己反省と計画: 自分や家族の暮らし方を深く理解し、それに基づいて家づくりを計画することが、無駄を省き、理想的な住まいを実現する鍵です。チェックシートを使って、日常生活の細かい部分まで考えることが推奨されています。
間取りの重要性
- 生活パターンに基づく計画: 間取りは単に空間の配置以上のものです。家族の日々の動き、生活の流れを考えることで、実際に快適で機能的な住空間を設計することができます。
賢いお金の使い方
- 主要構造と断熱への投資: 長期的な視点で考えると、主要構造部や断熱に投資することは、快適さ、エネルギー効率、そして耐久性を保証します。内装や設備への過度の投資よりも、これらの基本的な部分に資金を配分することが推奨されています。
無駄遣いを避けるために
- 不要な要素の見直し: ふたつ目のトイレや来客用の駐車場など、実際にはあまり使われない要素に費用を割くことは、全体の予算を圧迫するだけでなく、長期的に見ても無駄な投資となり得ます。
今後はより具体的な内容を更新していきます!!
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