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【SF映画の世界が実現!?】空中ディスプレイ最先端についてまとめてみた

SF映画に出てくるホログラム映像。
空中に映し出される映像を操作するのとか超憧れますよね。
実は既に空中ディスプレイと言われる形で実用化されているそうです!
今回は、空中ディスプレイについて調べてみました。

この記事を読めば、
空中ディスプレイの現在地と
今後建築物に活用されていく時の注意点が分かります!

目次

空中ディスプレイってどんな感じ?

空中ディスプレイとは、光の反射により空中に映像を表示する技術です。

空中に表示される映像は、実像であり、特殊なメガネなど不要で肉眼で見ることが出来ます

センサーと組み合わせて使うことで、空中にタッチパネルを表示させ、

非接触のインターフェイスとしても活用できます

技術的には2010年代から確率されていましたが、

COVID‑19の世界的な感染症拡大に伴い、感染防止に有効な技術として注目を集めることになりました。

また、デジタルサイネージ等によるインパクトのある空間表現が可能です。

空中ディスプレイを実現化する製品を提供している有名な国内企業として、下記3社が挙げられます。

  • 株式会社アスカネットの「ASKA3D」
  • 日本カーバイド工業株式会社の「空中ディスプレイ用の再帰反射シート」
  • 株式会社パリティ・イノベーションズの「パリティミラー」

空中ディスプレイの仕組みは?

空中ディスプレイについては、世界に先駆けて日本国内で様々な企業が開発に取り組んでいます

それぞれ方式が異なり、ぼやけ具合や、視野角に差があるようですが、

その仕組みは、拡散していく光を反射により結集することで目に見える像を作るというものです。

下の図が、ASKA3Dのホームページで公開されている空中ディスプレイの仕組みをです。

引用:ASKA3Dホームページ

ASKA3Dでは、通常の液晶ディスプレイから出た光を、

2面直行リフレクターという樹脂製の反射板(図中ではASKA3Dプレート)で反射し、

再結集させることで、映像を空中に表示しています。

基本的な原理は上記の方式と同様ですが、

各企業がから様々な方式が提案されています。

各方式により下表の様な特徴があるようです。

引用:日経クロステックホームページ

今のところ、業界を席巻するような技術差異はなく、各企業で凌ぎを削っているような状況です。

空中ディスプレイの導入実績は?

空中ディスプレイは、展示場でのデモとしては2010年代から既に登場していましたが、

コロナ禍での非接触ニーズを追い風に社会実装が進みつつあります。

導入実績が先行するのは、センサー類と組み合わせたタッチパネルの代替用途です

2022年2月にセブンイレブン・ジャパンは東京都の6店舗に空中ディスプレイを導入したセルフレジを設置しました。

(写真:セブンイレブンHP 「デジPOS」の実証実験について」https://www.sej.co.jp/company/news_release/news/2022/165442.html

その他にも、

・Pivot BASE ~Travel Café @Tonbori(ASKA3D)

・秋田県由利本荘市役所庁舎「MIRAIPIX」

・沖縄県首里城公園内施設 首里杜館

・高砂熱学工業株式会社「高砂熱学イノベーションセンター」

など、少しずつ広まってきているようです。

また、最近では東京駅直結の施設KITTE地下1階の「東京シティアイ 観光情報センター」にも

インフォメーションサイネージとして採用されています。

実際に見て・触ってみた感想

KITTEに新しく導入されたとのことなので、早速ペンギンも実際に見て・触ってきました。

東京に関する情報発信をするサイネージに採用されていましたが、部屋の真ん中に置いてあるものの、

大々的なアピールはされておらず、ひっそりと空中ディスプレイであると印象でした。

写真では、空中に浮きでている感じは表現されないですが、実物は確かに空中に見えている感覚が体験できます

操作性も問題なく、空中ディスプレイに表示されるボタンを押すことで、簡単に使うことが出来ました。

しかし、周囲も明るいせいもありますが、若干ぼんやりとする印象はあります

そして、なぜか、普通のモニター画面が目の前に表示されており、目がそちらを見てしまうので、

正直、空中ディスプレイの良さが発揮されていないサイネージとなっていると思いました。

(これは、空中ディスプレイでなくは、展示の仕方の問題ですが。)

右側の写真は、若干角度をつけて覗いた様子です。

写真と同様に実物も写真に向かって左側の像は見ることが出来ません

視野角が狭いという空中ディスプレイの課題を実感できました

空中ディスプレイを建物に使うシーンは?今わかる注意点は?

導入事例を見ても、現在は空中ディスプレイは主にサイネージに採用されています。

見た目のインパクトなどを考えると、その使われ方が最も主流であることは間違いないでしょう。

ただ、それだけでは、中々世の中な全体に普及していくのは厳しそうです。

その他に、空中ディスプレイの利用シーンを考えて見ましょう。

空中ディスプレイの「見た目」以外の最大の魅力は「非接触」でしょう

非接触」である場合、手が汚れた状態で使える、または、手が汚れることを嫌う場面で活用が期待できます。

手が汚れる状態を考えると、建設現場や作業場の様な空間でのディスプレイや、家庭での水仕事のシーン

手が汚れることを嫌う場面を考えると、医療現場や飲食店など

以上のような利用シーンが想定され、サイネージも含めて、活躍の場は多くありそうです。

一方、現在の空中ディスプレイの課題や注意点を理解しておきましょう。

・視野角が狭い

光の反射を用いた再結集という原理上は、避けがたい課題です。

セキュリティを考えると、メリットとも言えますが、「表示するためのもの」であることを考えると

「見えなくすることも出来る」はOKでも、「見えない」が前提は克服したい課題です。

また、建設現場や作業場での利用シーンでは、どの角度からでも見れるのが望ましいことを考えると

この点はもう少し技術革新が必要な印象です。

・明るいところで見えにくい

こちらも周囲の暗い所で際立つということはメリットと考えられますが、

やはり「表示するためのもの」であることを考えるともう少し克服したい課題です。

・機器が大きくなりがち

こちらも反射の再結集という原理を用いており、多くの企業の製品は、

実像が結像する距離は反射板から、映し出す映像と反射板と同じ距離だけ離す必要があります。

その為、大きめの映像を映し出したいとなると、その機器が非常に大きくなってしまいます

予めどのくらいの大きさの映像を映すニーズがあり、どのくらいの機器サイズが必要か確認が必須です

まとめ

コロナ禍を発端に、空中ディスプレイが徐々に広まってきている

基本的な原理は光の反射を用いた再結集

サイネージとしてだけでなく、非接触の利点を生かした利用シーンが考えられる

克服すべき・注意すべき点として下記がある

・視野角が狭い

・明るい所でみにくい

・機器が大きくなりがち

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