過酷な労働環境の中で戦い続ける建設業界従事者。
「発注者」の側になれたらどんなによいか?と考えたことがありますか?
その様なことを考えたことがある方は、是非先を読み進めて見てください。
発注者への転職を叶えようと多くの人が、転職面接に臨みます。
しかし、採用側の目線で感じるのは、「みんな戦略がなさすぎるよ!もっとちゃんと準備をしてきてよ!」という感想です。
逆にいうと、ちょっと工夫すれば採用に向けて、良いポジションを取ることができるとも言えます
筆者ペンギンは、10年以上構造設計者として働いたのち、結婚や出産というライフステージの転換期に不動産ディベロッパーへ転職しました。
設計者であった当時は、真夜中まで仕事し、朝も早く起きて、子供の寝ている姿しか見ていませんでした。
転職した後は、毎日ほぼ定時に帰宅し、子供たちと楽しい食卓を囲む生活が出来るようになりました。
そのうえ、収入も上がり、年収1,000万円以上を稼げているので、生活にも十分に余裕があります。
また、転職後の仕事も評価されたことで、採用面接の面接官も担当しており、発注者側の採用者がどのような思考で選考しているかも熟知しています。
そして、10年以上も発注者側で仕事をしているため、そのデメリットも理解しています。
今回は、そんなペンギンと同じように設計者・施工者から発注者への転職を考えている方に向けて、発注者への転職でのメリット・デメリットや、面接官目線から転職面接の具体的な対策について有益な情報を提供します。
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発注者になることのメリット・デメリット
設計者が発注者への転職をする際、どんなメリットやデメリットがあるのでしょうか。
最初に注意事項としては、
今回紹介するメリット・デメリットは、会社の構造や事業スキームから考えられる一般論であり、当然一つ一つの会社によって、濃淡があることはご理解ください。
労働時間の削減
建設業界の従事者は、殆どの場合が過剰労働者に該当していると思います。
仕事は好きだし、やりがいはあるものの、平日は夜遅くまで働き、土日もどちらかは出社する等が常態化していることも少なくないでしょう。
若い頃は、そんな時間も楽しく過ごせるものの、恋人や家族が出来れば、自分為の時間が必要になるはず。
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発注者側は、多くの場合労働時間の削減が可能です。
設計行為という答えのないものをトライ&エラーで追求することはないです。
発注者の仕事は設計者や施工者が検討したトライ&エラーの結果から選ぶことが殆どです。
プロのトライ&エラーを会社のお金で買っているので、仕組みとして当然にそうなります。
収入の向上
発注者側と呼ばれる会社は、ほとんどの場合大企業です。
何故なら、売却するにしろ、保有するにしろ、不動産には初期に莫大な費用を払う能力が必要だからです。
大企業なので、従業員に対する給与や福利構成も充実しています。
例えば、不動産ディベロッパーと言われる会社であれば、多くのケースで30代後半では年収1000万円に到達します。
大手の不動産ディベロッパーでは、その1.5倍以上の給与も十分期待できるでしょう。
プロジェクト全体への関与
建築プロジェクトの企画から完成・その後の運用・売却等までの建築のライフサイクル全体に、主導的な立場で関与できます。
これにより、運用を見据えた設計内容を身につけることができるだけでなく、事業戦略や金融など幅広い知識を身につけることができます。
因みに、面接ではこれを志望理由として話をする人が多いです。
面接官的には「またかよ」って感じですが、理屈は通っているので、志望動機としてはマイナス査定にしにくい無難な回答です。
社内調整と社内向け資料が多い
発注者側は、自社が投資する不動産に多くの費用を要します。
その、莫大な費用を使うにあたっては、会社としての判断が必要になるため、上席からの了承が必要です。
そのため、当然に社内向けに働きかける機会が、設計者や施工者と比較して多くなります。
自分で生産をしていないので、「何の為の仕事?」と虚しくなる人も相当数います。
サラリーマンムーブが求められる
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大企業且つ仕事に上司の承認頻度が高いので、当然上司に気を使うサラリーマンムーブが求められます。
設計事務所やゼネコンはもう少しフランクな人間関係ですが、不動産ディベロッパーは会社の仕組み的にコバンザメ社員を生み出しやすいです。
特に、プロパー社員の場合、それが常識として育っているので、より顕著にその傾向にあるようです。
その様子に嫌悪感を強く感じる場合は、転職後に上手く立ち回るのは厳しいかも知れません。
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転職面接に関する具体的な対策方法
さて、ここから実際に設計者から発注者側に転職した経験と、現在採用面接も担当している立場からアドバイスしたいと思います。
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